親が書いた公正証書遺言

 親が書いたで公正証書遺言を、子供としては事前に確認したいと思うこともあるかもしれません。

 公正証書遺言の原本は、公文書として公証役場で厳重に保管され、遺言者の死亡時まで他人の目に触れることは絶対にありません。そのため、子は親が書いた公正証書遺言を親の生前中に確認することはできません。

 子は、遺言者が死亡した後であれば、公証役場でその有無を確認することができますが、遺言者が生きている場合には、本人のみ照会が可能とされています。

公正証書遺言の証人

 なお、公正証書遺言を作成するためには、公証人以外に2人以上の証人が必要ですが、次の人は証人になることはできません。

  • 未成年者
  • 将来の相続人及び受遺者並びにこれらの配偶者及び直径血族
  • 公証人の配偶者、四親等内の親族、書記及び使用人

 このように、将来相続によって財産を取得するであろう人、及び、その親族は、証人になることができません。

 そのため、証人は守秘義務のある専門家に立ち会ってもらうか、こちらで用意できない場合には公証人に手配してもらうことも可能です。

 公証役場で公正証書遺言を作成すると、その原本は公証役場で厳重に保管されますが、原本とは別に正本と謄本というものが、遺言者本人に交付されます。

 正本は原本と同様の効果を持つものですので、信頼できる第三者に保管を依頼しておくことが望ましいです。公正証書遺言を作成する場合、遺言執行者を選任しているケースが多いですので、その場合遺言執行者に保管を依頼するのが一般的です。

遺言執行者とは

 遺言執行者とは、遺言の内容を実現する人のことを言い、一般的に遺言者が遺言書の中で遺言執行者を指定します。遺言執行者に指定された者は、絶対に遺言執行者に就任しなければならないわけではなく、就任するか否かを選択することができます。

 遺言執行者に就任した場合には、相続財産の管理や遺言内容を相続人に通知するなどの職務を行うことになります。

 なお、遺言執行者になるために特別な資格等は必要ないため、相続人が就任することも可能ですが、その職務を行うには専門知識を要するため、一般的には司法書士や弁護士などの専門家が就任するケースが多いです。

公正証書遺言の正本と謄本

 謄本は単なる写しであり、正本ほどの効力はありません。ご自身で遺言内容を確認したい場合もあるでしょうから、ご自身で大切に保管しておくのもいいですし、他に信頼できる人がいれば、遺言執行者とは別にその方に保管を依頼しておいてもいいでしょう。

 なお、公正証書遺言の正本と謄本は万が一紛失した場合であっても、公証役場に依頼すれば、再発行してもらうことができます。

 また、この正本と謄本は、公正証書遺言と全く同じ内容のものであるため、そこから子が遺言内容を確認することは可能です。子に遺言内容を知られたくない場合には、交付された当日に遺言執行者及び証人等の信頼できる人に保管を依頼することが望ましいす。

弊所では、年間を通して公正証書遺言のご相談・ご依頼をいただいております。遺言執行者に関するご相談も可能です。事案に応じて弊所が遺言執行者になることも可能です。お気軽にご相談ください。

LINEから相続のご予約をご希望の方へ

LINEからご予約の場合、下記内容をお書き添えください。

  • お名前
  • ご希望の面談日時(相談のみ希望の場合は不要)
  • 現在の状態をできるだけ詳しくお聞かせください
  • 出張相談をご希望の方はお住まい
  • 相談内容やご希望

※お問い合わせ内容によっては、回答にお時間をいただく場合がございます。

※業務に関係のないご相談はお受けできませんのでご了承ください。

※LINEでの無料相談は、合計5往復までとさせていただきます。

相続登記の他、相続に関するあらゆるご相談も承っております。

\ QR読み込みはこちら /

メールでのご予約をご希望の方へ

メールからご予約の場合、下記項目を入力して送信してください。

    ※お電話またはご対面での無料相談は初回2時間までとさせていただきます。それ以降は有料相談となります。
    ※必ず日本語で入力してください。
    ※対面相談をご希望の方は希望日と希望時間を3つほどお願いします。



    注)オンラインでのテレビ電話をご希望の場合は、事前にZOOMまたはFaceTimeアプリをダウンロードいただく必要があります。